台湾嫁の作る野菜炒めを食べて思う国際結婚とは。
「今日は野菜炒めと魚だよ」
って台湾人嫁 から言われた。
個人的に野菜炒めは好きな料理である。
でも食卓に並んでいた野菜炒めは私の想像する野菜炒めではなかった。
まず一つ目に炒めていなかったからだ。嫁は野菜を炒めると言ったが何故か水を入れて湯通ししていた。いわゆる中国語で燙青菜というやつだ。台湾ではこの料理方法が主流であり、基本的に茹でた後にニンニクや塩で味付けをする方法である。
これって茹でてるんじゃないの?という私の質問に嫁は頑なに炒めているという。
そしてゆで汁も飛ばさずに汁気たっぷりな男気溢れた野菜炒めが出来上がる。
他には野菜炒めと言っても基本的には野菜が1種類だけを使う事が多い、日本のようにもやし、キャベツ、玉ねぎ、にんじん、豚肉が入っているような代物では無いのである。
例えば、空心菜とか、ほうれん草とか、A菜(レタスみたいなの)地瓜葉(サツマイモの葉)とかのどれか一種類を湯通ししてドーンって感じ。
野菜炒めってあのちょっと焦げたキャベツの香ばしさがいいんじゃないの?
野菜の下から出て来た豚肉が喜びなんじゃないの?
シャキシャキって食感が売りじゃないんですか?
と思っていた私はそれを嫁に伝えようかと思ったが、これが国際結婚って事なんだなって思い留まった。
自分達の国の文化を押し付けずに相手の文化を受け入れる事が国際結婚では上手く過ごす秘訣だと思う。
自分が作る時はシャキシャキの具材が豊富な野菜炒めを作ればいい。
どちらも同じ野菜炒めだ。嫁のは少し台湾風なだけじゃないか。
日本人の作る台湾ラーメンと本場の台湾ラーメンは別物だけどそれでいいじゃないか。
そんな私の表情を察したのか、翌週に食べた汁だくのほうれん草の野菜炒めには人参が入っていた。