台湾の産後に行う伝統文化『坐月子』とは?日本とはちょっと違った女性に優しい習慣なんですね。
嫁が妊娠し、大きな検査のほぼ終わって落ち着いて来た後に嫁から聞かされたのは『坐月子』(ズォユエズ)と呼ばれる台湾の産後の伝統的な習慣に関してでした。
なんだそれって思ったのですが話を聞くと、日本でも里帰りして母親に身の回りの世話をしてもらうといったように、台湾ではそれの上位互換のような感じで『坐月子』という習慣があるんですと。
それでは『坐月子』とは何なのかを説明していきます。
『坐月子』とは?
『坐月子』とは産後30~45日に期間に療養し体を回復させる女性の人生において最も大事な時期です。栄養の補充以外にも体質の変換期であり、この時期にしっかりと体調を整える事で元気になるといった事の他に今後の体質が良くなると考えられ、とても重要視されています。
欧米などでは出産後すぐに退院してというような事も聞きますが、台湾や中華圏ではしっかりと療養する事が当たり前なんですね。
そのかいもあって台湾の女性はいつまでも若く見える人が多いのかもしれませんね。
他には出産を頑張ってくれた奥様へのご褒美といった意味合いもあるとの事です。
『坐月子』はどんな所?何してくれるの?
1.新生児は24時間看護師が世話してくれる
新生児は専門の看護師さんが見てくれてるので、授乳の際や自分の傍に赤ちゃんを置いておきたい時だけ面倒を見れば大丈夫という奥様思いの施設。
ただ、施設によっては赤ちゃんの引き取り、預け回数が一日〇回までしかできないなど決まっており、そこは自分にあった月子中心を選んだ方がいいですね。
他には新生児を24時間モニターで見れる設備がある施設もあり、離れていても自分の赤ちゃんの様子を見る事も出来るの所もあるので安心ですね。
友人や知り合いが訪れた際には面会可能ですが、現状はコロナウイルスの影響で父親以外は面会禁止などの施設が多い模様です。
2.「産後ケア専用の食事(月子餐)」の提供
大体の施設が一日5食(おやつ二回)で、体調回復に適した栄養ばっちりの食事を提供してくれます。
味は薄目で漢方系も多いのですが、日にちが経つにつれて食べれる物も増え、豪華な食事が出される所も多いとの事。
旦那の分は無いので、旦那はお弁当買って来て食べるとかになりそうですが。お父さん頑張ろう!
3.母親教室などのレッスンが無料で受けれる
新生児を育てるにあたってのよくある質問やお風呂の入れ方やマッサージのやり方など毎日色々なレッスンがあり、授業によってはお医者さんが来て講義してくれる所もあり初めてママになる方には心強い授業が受けれます。
他にはヨガなど、体を動かす授業もあり、ストレス解消や産後に適した運動が行えます。
4.父親も一緒に泊まれる
自分の見学した場所は全て父親であれば泊まる事が可能との事でした。仕事後にそのまま月子中心へ行き、子供を見て、寝る時は看護婦さんに預けてゆっくり休むというように自分達に合った生活を送る事が出来ますね。
『坐月子』が必要な理由
1.体質改善のゴールデンタイム
思春期、妊娠、閉経は、女性の体質変換の3つの黄金期であり、特に出産後の『坐月子』の時期が一番効果的と言われています。
この時期にしっかりと調整出来れば、出産以前よりも体質が強化され体調も良くなると言われています。
2.肉体や各種器官の回復
栄養補助食品により、出産により消耗した肉体や各種機関の回復を始め、手術などで負った傷などを出来るだけ早く回復させる事が出来ます。
出産というのは男性にはわからない辛さですが、本当に命を懸けて行うものですのでゆっくり休んで療養してもらうのが一番ですね。
3.心の休養
どうしても不安になってしまったりストレスが溜まってしまう時期なので、『坐月子』はリラックスして休暇を満喫し、心を安らかに保たせてくれます。
月子中心にいる事で、赤ちゃんも母親の気分が優れない時は預ける事が出来ますし、一緒に居たい時は自分の傍に置いておく事も選べるので、その人にあったやり方でストレスを感じずに過ごす事が出来そうですね。
4.奥様へのご褒美
頑張ってくれた奥様にゆっくり休んでくつろいでもらうのは、以降の夫婦関係も上手くいきやすいのではないでしょうか。
『月子中心』の種類
1.病院付属の施設
病院付属なので、毎日定期健診をしてくれる所もあったり、顔なじみの産婦人科医がいるのはとても心強いですね。トラブルの際もすぐに見て貰えるので安心感は強いと思います。
2.独立したケアセンター
立地が良かったり、施設が豪華だったり、安かったりと施設によって色々な特徴があります。
基本的には産婦人科と提携していて、週に数回検診に来てくれたり、無料で検診を受けれたりするので、特に不安な事は無いと感じました。
『月子中心』の値段
私達は決めるまでに6件の月子中心を見学に行って話を聞きましたが、安い所で3500元/日(12000円/日)高い所だと10000元越え/日(35000以上/日)と値段の幅はそれぞれですが安くは無いです。
施設によっては部屋のグレードやプランによって値段が変わり、当然大きくて豪華な部屋であればある程値段はあがります。
6件回って思ったのは基本的に最初は値段が高めに設定されていてある程度の期間であれば2割引き~4割引きにしてくれる施設が強いです。
値段は実際に行かないと教えてくれない所も多く、行った後に直接割引の案内を受けるというのが台湾スタイルですね。
又、当日や何日以内に入居を決めたら安くすると言われる事が多いですが、焦って決める事でも無いのでじっくり選ぶ事をおススメします。
プランは10日、20日、30日などがあり、基本的にどの施設の長ければ長いほど割引金額は多くなります。
私達は結局一日4800元/日(約17000円)の施設を選びましたが、値段や立地、面会回数などを考慮し、自分に合った所を探すのが大事ですね。
日数は20日を選びましたが、これはお財布と相談だったり、面倒を見てくれる人がいるかで変わってくるでしょう。
その他月子に関わる事
1.『月子餐』(産後ケアの食事配達サービス)
月子餐と呼ばれる、産後ケアに適した食事を届けてくれるサービスもあります。金額は一日1500元~2000元(約5000円~7000円)で3食というのが一般的で、一回でまとめて届けてくれる所もあれば、毎回食事のたびに温かい料理を届けてくれる所もあります。
私の嫁の場合は月子中心に20日、家に戻った後に月子餐を10日程注文するのが良いと言っているのでそういった使い方も出来るのが便利で良いですね。
2.月子保母(産後ケアシッター)
これは自宅にシッターさんに来てもらい、新生児の面倒を見て貰ったり、食事、掃除、洗濯などをしてもらうサービスです。
1日9時間というプランと24時間(家に泊まってもらう)という2種類がメインで金額は前者が一日約2000元程度、後者は約3000元程度との事です。
派遣会社に連絡して、面接などを経て決めるとの事ですが、人によって当たりはずれがある可能性もあるので慎重に選んだ方がいいと思います。
まとめ
ひと昔前は女性は子供を産むのは当たり前みたいな風潮ありましたけど、命かけて頑張ってくれているのですから、この位の特権はあっても良いのかなと思います。
台湾政府が少子化対策して補助とかしてくれたらもっと良いのですが、まだそこまではいっていないので、お金の面では大変なんですけどね。男性は頑張って働きましょう。。。
日本にはこういった施設はまだ無いのかな?意外と人気出るんじゃないですかね?
という訳で台湾は女性に対してやさしいですよって話でした。
でも旦那は節約の為、70元程度のお弁当で過ごす事になるんでしょうけどね。
旦那も癒してくれよ~!!!